コンテストは郷土の食文化を全国に広めるとともに、JAグループが取り組んでいる「みんなのよい食プロジェクト」を推進しようと、今年度初めて行われた。
全国のJAから379点の応募があり、予選を勝ち抜いた地区別代表6点が決勝に残った。子どもが食べやすいように伝統食を工夫したり、夫の健康のために塩分を控えたりするなどそれぞれに創意工夫がなされ、審査員も「試食するごとに採点が難しくなった」と評するほど力作ぞろいだった。
優勝したのはJAあぶらんど萩(山口県)の堀文恵さん、八道美津子さん、佐々木英子さんが作った「まるごとあぶランチ」。原材料は管内産100%で、小豆、シイタケ、ギンナンなどを昆布出汁で煮込む郷土の汁料理「いとこ煮」を寒天で固めるなどの「食べ終わったあとに何も残らないように工夫した」ことが評価された。審査員は「見た目が豪華できれい、食べ盛りの中学生が飛びつきそうだ」などと賞賛した。
優秀賞は盛り付けの美しさがきれいだったJA江刺(岩手県)佐々木祐子さんの「ボリュームたっぷり!!純情野菜のヘルシー弁当」、審査員特別賞はそのまま駅弁にして販売もできると評されたJA木曽(長野県)古幡美津子さんらの「木曽のめぐみ弁当」、一般投票による最多得票はJAグリーン近江(滋賀県)下澤昭子さんの「がんばるお父さんの弁当」がそれぞれ受賞した。
農協観光の田辺豊社長は「この大会を一過性に留めることなく、これからもよい食プロジェクトとも連動して、地産地消や食農教育を推進していきたい」と述べた。
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上:優勝したJAあぶらんど萩の(左から)堀さん、八道さん、佐々木さんと「まるごとあぶランチ」
下:決勝進出者と審査員のみなさん