「減反政策をやめて生産者に米を思い切り作ってもらう政策にできないか」との会場からの質問に、山田副大臣は「主食用ではなく飼料用米の大増産に踏み切ったと考えてもらっていい」と話したほか、米を援助や小麦粉代替に振り向ける考えも示した。
米の戸別所得補償制度についてはJA関係者から、「米の買い叩きが起きて米価が下がり、それを補てんすると財政負担も増す。米取引に監視が必要では」との意見があった。これに対して山田副大臣は「米のトレーサビリティ制度でどこの業者がいくらで買ったかも明らかになる。買いたたきがあればしっかり監視していきたい」と述べた。
米トレーサビリティ法(米穀等の取引等に係る情報の記録及び産地情報の伝達に関する法律)は09年4月に成立。生産者から卸、小売・外食などまでの出入荷記録の作成と保存については今年10月から義務化され、11年7
月からは産地情報(表示)の伝達も必要になる。
米の戸別所得補償制度については山田副大臣を始め農水省は参加者が増えて需給は締まるとの見方を示しているが、会場からはブランド力があるからと参加せず自分で販売する意向の農家も少なくなく「需給が引き締まるという見方は疑問」との声もあった。
しかし、「以前ほどブランド米(の価値)は顕著でなくなったのでは。(自分の米は)高いから参加してなくてもいいという時代ではなくなった。ぜひ参加してもらいたい」と話した。
そのほか23年度からは畑作と畜産に本格導入する意向も示した。