3月末の新基本計画策定に向けて重点要望事項が反映されるよう政府・与党、野党に働きかける。
今回決めた重点要望事項では、食料需給が世界的にひっ迫へと転じたことや、国内では農業生産額の減少、高齢化の進展など、現行計画が策定された当時とは、情勢が大きく変化しているとして、大きな環境変化に対応できる「国家戦略」として政策を位置づけるべきと強調した。
具体策では▽地域農業を支える多様な担い手の確保・育成のため、生産者の取り組み目標となる農業構造の展望と営農類型別・経営形態別の具体的な目標の設定、▽農業所得の増大目標の設定と必要な政策、万全な予算確保、▽食料自給率目標50%以上の設定、▽需給調整確保を前提にした米の戸別所得補償制度の充実・強化、▽畜産、酪農、果樹、野菜、工芸作物等、品目実態に応じた戸別所得補償制度の確立、▽農業の多面的機能や農村コミュニティ維持に着目した新たな直接支払い制度の創設、▽適切な国境措置の確保と新たな農産物貿易ルールの確立、とした。
JAグループではこれらの項目を軸に「農業者が夢と希望を持って営農できる」政策の基本方向をまとめるべきだと訴えていく。