「特定退職金共済制度」に基づいて、JA職員の退職金財源積立のために掛金を支払う「制度」の給付還元率は、前年度と同率の1.10%(上期確定。下期予定)。役員の退任給与金や個人財産形成のために任意で加入する「施設」も、前年と同率の1.25%(上期確定、下期予定)といずれも前年同率で決定された。
22年度の事業計画としては、「契約口数拡大運動3ヵ年計画」の最終年度となるので、「制度」180万口、「施設」33万口の契約拡大に取り組み。さらに、財務基盤の強化のために、給付保証準備金と事業基盤強化準備金との累積積立金割合が責任純部金の7%に達するまで積み立てを行っていくことにしている。
また、「一般財団法人」への移行の前提条件である「受取利子等にかかる源泉所得税の非課税措置実現」のためにJAグループと連携して取り組むとともに、1月に他業種の特退共実施団体と設置した「特退共実施団体協議会」による取り組みを23年度税制改革に向けて強化していく。
この1月末現在のJAの加入率は前年度より1.0ポイント増の90.9%。「制度」「施設」共に100%加入実現県は、新たに鳥取県で実現し6県となった。「制度」100%加入実現県は10県。「制度」と「施設」を足して100%加入実現県は4県となった。
総資産学は過去最高の5160億円(前年同期5060億円)となり、全JAの退職給付債務額の39.7%相当となった。21年度の決算見込みとしては、22年度以降の安定的な還付給付に備えるための給付還元安定財源の額は必要額の112.9億円の見込みとなっている。