農政・農協ニュース

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配合飼料価格を値下げ、トンあたり1000円  JA全農

 JA全農は3月19日、今年4〜6月期の配合飼料供給価格を1〜3月期よりトンあたり約1000円値下げすることを公表した。

 これは全国全畜種総平均の値下げ幅で改定額は地域別・畜種別・銘柄別に異なる。
 あわせて公表した飼料情勢によると、トウモロコシのシカゴ定期は1月12日の米国農務省発表の需給見通しで史上最高の豊作となったことを受けて、現在は1ブッシェル(約25.4kg)3.7ドルで推移している。
 今後は南米産トウモロコシが豊作の見通しであることと、米国でも作付け面積が拡大するとの見方もあるが、依然としてエタノール需要が堅調であるため、相場は底固く推移するとしている。
 また、大豆粕のシカゴ定期は昨年11月末にはトン350ドル前後で推移していたが12月に南米産が大豊作の見通しとなったことから下落し、現在はトン300ドル前後で推移している。国内大豆粕価格は前期に比べシカゴ定期が下落していることから値下がりが見込まれるとしている。
 海上運賃は米国ガルフ・日本間のパナマックス型で10月下旬には1トン65ドル前後での推移だったが、年末年始にかけての中国向け鉄鋼原料輸送、アジア向け穀物の荷動きが活発になったことを受けて上昇。南米からのトウモロコシ、大豆のアジア向け輸出の船腹需要も高まっていることあら現在は1トン75ドル前後、今後も底堅く推移すると見込んでいる。

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 配合飼料供給価格は昨年10〜12月期から3期続きで値下げ改定となった。
 JAグループが22年度畜産酪農対策の政策提案で示したデータでは、22年1〜3月のトンあたりの実質農家負担額は約53200円となっている。値下げによって負担額は減ることになるが、平成18年の高騰前の4万2600円水準より依然として高いことに変わりはない。

(2010.03.23)