(写真)総会であいさつする江原会長
総会で江原正視会長は、2010年4月号までの集計で17年ぶりに『家の光』の発行部数が対前年比から増えたことは「世代をつなぐ協同のネットワーク『家の光』長期愛読者拡大運動」に多くのJAが取り組んでくれた成果だと感謝を述べるとともに、「『家の光』は部数が力。JAでの部数拡大運動は農協運動のバロメーターでもある。この増部を励みに、普及活用運動を中心にJAへの結集力を高めてほしい」と、さらなる活動の発展を期待した。
◆文化と協同の力で、人・組織・地域の元気づくりを
2010年度からはじまる新3カ年計画の基本方針は「文化と協同の力で、人・組織・地域の元気づくりをすすめ心豊かで安心して暮らせる社会の実現をめざします」に決まった。
重点取り組みは、▽国連が2012年を国際協同組合年と定めたことをふまえ、JAファンづくりや協同組合の価値・役割を国民にアピールする活動の促進、▽日本農業の復権と農業者の生きがい・やりがいを高める活動、▽JA生活文化活動の支援、▽JA教育文化活動の促進・支援、▽コンプライアンス遵守と新たな事業機能の開発、の5項目。
普及目標は『家の光』が正組合員戸数普及率20%以上、『地上』3万部、『ちゃぐりん』6万部など。また『家の光』は5月号で創刊85周年を迎えることから、協同・農業・農村文化振興などについての特別企画を掲載していく。
10年度事業計画の重点方針は、昨秋の第25回JA全国大会決議をふまえ「文化と協同の力で人・組織・地域の元気づくりをすすめる」こと。『家の光』では協同する心や家族のきずなを育む企画やJA女性組織の拡大・活性化に役立つ企画、『地上』ではJAの組織基盤強化や青年部活動に役立つ企画を充実する。
◆三輪夢輝さん(東京)、佐藤あつこさん(栃木県)が受賞
総会では第24回家の光童話賞と第57回地上文学賞の表彰式も行った。
家の光童話賞には1428編の作品が寄せられ、東京都品川区の三輪夢輝さんの『ときなみ荘のお客さま』が受賞した。地上文学賞は40編の応募があり、栃木県足利市の佐藤あつこさんの『てびらこみたいな嫁』が受賞した。
現役女子大生の三輪さんは「小さい頃から作家になるのが夢だった。これからも楽しくて、人びとの心に残るお話を書けるようにがんばりたい」と述べた。
佐藤さんは鳥獣被害や耕作放棄地が増え、7年前に農業を始めた頃とは大きく環境が変わったことにふれ、「将来、世界中で飢える子どもがいないようになってほしい」と農業への想いを述べた。
両作品はそれぞれ『家の光』と『地上』の1月号に掲載された。
(写真)
上:三輪夢輝さん 第24回家の光童話賞受賞
下:佐藤あつこさん 第57回地上文学賞受賞