農政・農協ニュース

農政・農協ニュース

一覧に戻る

目標10万人突破めざす 農業者年金加入の新3カ年計画策定

 農業者年金基金、全国農業会議所(全国農業者年金連絡協議会)、JA全中、農水省は農業者年金への加入を促す新たな3カ年計画を策定。その実現に向けた申し合わせを3月30日、都内で行った。

(左から)農業者年金基金・伊藤健一理事長、JA全中・茂木守会長、全国農業会議所・太田豊秋会長、農水省・今井敏経営局長 07年度から取り組んできた3カ年計画が今年度末で終了する。現行の計画では「加入者10万人早期達成」を目標に掲げていたが、現時点での加入者数は9万5565人と目標には届かない結果となった。この結果を受け、新たな3カ年計画では「10万人早期突破」と「新規加入者底上げ」を重点に置く。
 新計画では各年度の加入者数目標をこれまでの実績平均5割増しの6000人とする。また、加入者数は農業委員の熱心さに比例していることから、加入資格者の名簿を整理し、戸別訪問の徹底を強化するとした。
 現行計画の反省点は▽女性農業者数に比べて女性の加入人数が新規・被保険者ともに低い水準であること▽目標加入者数を達成したのは長崎、長野、北海道、山口、鹿児島、新潟の6道県のみで都道府県の格差が大きいこと、などがあがった。
 08年度に実施したアンケートによると、これまで加入しなかった理由に42%の人が「制度の説明を受けたことがなかった」と回答していることから、同基金の伊藤健一理事長は「責任問題にも関わる」としてより加入資格者への促進に努める必要性を強調した。
 加入が進んでいない要因に旧制度のイメージや農業経営の悪化による負担の増大があげられるが、積み立て式で破綻の心配がないことや節税効果などのメリットを広く伝えていきたいとしている。
 
(写真)
(左から)農業者年金基金・伊藤健一理事長、JA全中・茂木守会長、全国農業会議所・太田豊秋会長、農水省・今井敏経営局長

(2010.03.31)