(写真)農水省本省正面玄関で行われた看板の除幕式
赤松農相ら政務3役は農水省本省正面玄関に加入申請開始にあわせて設置された看板の除幕式に臨んだ。農相は「歴史的な4月1日。日本農政の大転換を図るための中心制度の戸別所得補償モデル対策のスタートを迎えた。作らせない農業から作る農業へ大きく転換する。農業者に自らの意志で参加してもらいたい。モデル事業が成功するからどうかに23年度からの本格実施の成否がかかっている」などとあいさつした。
米のモデル事業は生産数量目標に従って生産する販売農家・集落営農が対象。主食用米の作付け面積10aあたり1万5000円を定額交付し、22年産米価格が過去3年平均を下回った場合にはその差額をもとに変動部分として10aあたりで交付される。
生産数量目標の配分を受け、地域水田農業推進協議会などによる作付け確認を受けないと交付金は受け取れない。
もうひとつのモデル事業である水田利活用自給力向上事業は麦、大豆、飼料作物には全国一律単価で10aあたり3.5万円、飼料用・米粉用米などには同8万円が交付されるなど支援措置。主食用米と同等の所得を確保できる支援を行うもので収穫、出荷を行うことが必要だ。また、地域で交付単価の調整を行う激変緩和措置もある。
モデル対策に加入するには「加入申請書」と「作付け面積確認依頼書」を6月30日までにJA、市町村、農政事務所に提出する必要がある。
調整水田がある場合は、「調整水田等の不作付け地の改善計画」も提出しなければならない。
秋には「交付対象面積通知書」と「交付申請書」が届く。交付申請書は10月1日から原則として12月15日までに提出することになっている。交付申請の時期に応じて、早い地域では12月から交付金が支払われる。米の変動部分は、支払いが行われる場合は来年の3月まで。
農水省は3月末までに全国で8000回の説明会を開いた。延べ約32万人が参加している。今後も「懇切丁寧な説明」を現場で推進していくという。
(写真)農水省正門玄関前に掲げられた、「戸別所得補償制度」加入を呼びかけるのぼりや看板