JA全農のまとめでは、21年産米の生産量は(加工用米・新規需要米を除く)前年産より35万t減の831万tで、連合会集荷の見込み数量は301万tとなっている。
このうち主食用米の集荷数量見込み(販売計画)は280万tとした。
2月末の販売状況は契約実績で126万t。これは前年産同時期比で123万tの減で、前年比51%の実績だ。販売実績は76万tで同36万t減となっている。
JA全農によると、前年を大幅に下回っている要因は▽20年産米の業者手持ち在庫が大量にあって、新米切り換えが業務用米を中心に遅れていること、▽21年産米の業者価格とJA全農販売価格とのかい離が大きいこと、▽小麦粉価格の引き下げによるパン・麺類の消費増による米消費の減少などだという。
市況相場をふまえてこれまでに販売価格修正(60kgあたり△300〜△500円)を実施したが業者との価格差は大きく、10月末に30万t程度の持ち越し米が発生することが懸念されている。
全農では、今後、県産銘柄別需給と販売見通し、持ち越し米となった場合の対策などを整理し、県と連携して販売推進していくとしている。