国民会議は国の基である「農」を再生させるため、食料安全保障を国家戦略として明確に位置づけることが日本社会にとって不可欠であることを全国民に呼びかけていく。
設立総会には呼びかけ団体となったJA全中、認定NPO法人ふるさと回帰支援センター、パルシステム生協連、大地を守る会、生活クラブ生協連などが集まった。
赤松農相もあいさつし、3月末に策定した新基本計画で10年後の食料自給率目標を50%としたことについて「今後、各種施策を着実に実行していくことが大事。国民全体の幅広い議論が必要で積極的な提言を」などと述べた。
会長は堀口健治早大副学長。副会長にはふるさと回帰支援センターの高橋公常務とパルシステム生協連の唐笠一雄専務が就任した。また、全中は冨士重夫専務が役員となっている。会員には全漁連と全森連も加入した。
組織基盤の拡大は生産、流通、消費に関わる団体を中心に当面100団体を目標とする。また、個人での参加も促すため個人会員は年間1000円とした。
当面は参議院選挙向けの各政党のマニフェストを対象に食料安全保障政策を提示する。6月のシンポジウムで発信するほか、ホームページも開設して発信する。11月には今年の運動の集約としてのシンポジウムも開催する予定だ。
JA全中の冨士専務は「この運動への取り組みは昨年のJA全国大会で決議した新たな協同の創造のひとつ」と話した。全中では、新基本計画の「まえがき」で食料・農業・農村政策を国家戦略として位置づけるとしていることをふまえ、この国民会議を通じた運動でも具体的な政策提言に取り組む。
(写真)設立総会は4月1日、憲政記念会館で