農政・農協ニュース

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食肉生産量倍増へ  FAОが白書で畜産動向を報告

 国連食糧農業機関(FAО)は主要報告書の1つである「世界食料農業白書2009」を先ごろ発行した。

 白書は、急速に発展している世界の畜産の動向と課題を報告している。FAОの「ニュースレター」4月号はその概要を次のように述べている。
 畜産は世界で10億人の貧しい人々の生計を支え、世界の総食事エネルギー量の15%を供給している。
 人口増加と所得の向上によって今後も需要は引き続き増加し、世界の食肉生産量は現在の2億2800万tから、2050年には4億6300万tと2倍以上に拡大すると見られている。
 一方で、急発展に制度が追いつかず需要増の恩恵を受けられない人々もいる。
 FAОは小規模農家が恩恵を受ける機会を捉えるとともに、競争に伴うリスクを管理するための支援を推奨している。
 また畜産部門では天然資源の利用効率を高め、環境への負荷を減少させる必要があり、そのための税制上の措置や天然資源利用料、環境便益への支払いなどの政策の必要性を強調している。

(2010.04.23)