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「食の安全」求める人急増 主婦を対象とした「食」に関する調査  農林中央金庫

 農林中央金庫は子どもをもつ主婦を対象に「食」に関する実態と意識調査を実施。前回行った2003年度の結果と比べ、食費の節約と食への安全志向が高まっている―と4月30日、発表した。

◆安全性重視、強まる

 調査は2月末から約2週間、首都圏に住むの30〜50歳代の主婦を対象に行った。調査項目は食生活の実態食に関する意識食育に関する意識と実態日本の農業に関する意識と実態の4点。
 結果から特徴的だったのが食の安全に対する意識で、「原産地」への関心が高いことだ。生鮮食品と加工食品を選ぶ際に気をつけている点を聞いたところ、ともに「賞味期限・消費期限」が最も多かったものの、生鮮食品では「原産地」と答えた人が61.3%で前回から28ポイント増加。加工食品でも「材料の原産地」、「原材料」と答えた人が前回よりも増加した。
 「毎日の食生活で特に重視していること」を聞いたところ、「栄養」との答えが78%で最も多かったが、「安全性」との答えも28.3%で前回から11.5ポイント増加した。
 食の安全に関心を持つ人は95%で回答者のほぼ全員。なかでも「とても」と答えた人は前回の16.3%から33.5%に上昇した。「安全のために心がけていること」では、前回3位だった「原産地を確認する」がトップとなった。
 食についての関心事も「安全性」や「産地」という人が前回より増えている。
 今後農畜水産物に求めることについても「安全な」との答えが最も多く、ほぼ全員の98.8%の回答率だった。

◆食費は節約傾向

 1カ月の食費を調査したところ「4〜6万円」の家庭が最も多く、平均金額は6万2260円となった。前回は「6〜8万円」が最も多く、平均金額も6万8840円だったことから、食費は節約傾向にあることがわかった。

(2010.05.07)