JA全農は、平成17年に秋田県での共同計算米の横流し問題を受けた農林水産省の業務改善命令に対して改善計画を提出。「経営理念の周知徹底」「事業の検証・見直し」「子会社の管理態勢の強化と再編」などに取り組んできた。そして20年度末時点(21年3月末)で、子会社の再編が目標どおり実施され、改善計画は「概ね措置されている」と評価されたが、子会社を含めて5000名の要員削減計画については、前倒しで取り組んでいるもののまだ最終目標に達していないとされた。
4月21日の報告では、21年度末の全農グループの要員数合計は、1万9923名となり、5000名削減目標に対して、5338名の削減となり、22年度末期限に対して1年前倒しで目標を達成したことになる。
業務改善命令では改善目標を達成したことを報告してもとくに「終了」などが明確に言い渡されることはないが、これで改善計画の中で示していたすべての項目については報告がなされたので、実質的に業務改善命令による「改善計画」への取り組みは一定の目途がついたといえるのではないだろうか。
「改善計画」(新生プラン)を達成するために、多くの全農グループ職員が多大な苦労をされてきたことに、改めて敬意を表したいと思う。まだ、時おり県本部子会社などでコンプライアンス問題が発生したりはしているようだが、そうした問題を今後起こさないためにも「変革・創造・実践」を掲げた新たな3か年計画を達成するために、ぜひまい進して欲しいというのが、農家・組合員の偽らざる気持ちではないだろうか。