農政・農協ニュース

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優績JAを表彰 大賞はあいち中央  JA共済連

「3Q訪問」の定着など確認

 地域経済が疲弊する中で、平成21年度のJA共済は生命共済で全国目標を超える推進実績を挙げた。その先頭に立って活躍したJAの功績を讃えるJA共済連の「21年度JA共済優績組合表彰式」が5月20日、東京・日本橋浜町の明治座で開かれた。

平成21年度 JA共済優績組合表彰式 今年のJA共済大賞に輝いたのは愛知県のJAあいち中央。農工商混在の都市近郊型で管内の特産はイチジク、ニンジン、タマネギなど。組合員戸数は正准合わせて3万5202戸。
表彰状を受け取るJAあいち中央の石川専務(写真・左) 共済事業は保有契約高(長期共済)1兆8554億円、新契約高(同)1527億円など。
 同JAの石川克則専務は表彰式後に行われたインタビュー形式の報告で「JAはいろんなことをやっているが、先人たちの長い活動の積み上げも今回の受賞につながっていると思う」と語った。
 また「ライフアドバイザー(LA)制で提案型の普及推進ができるように職員教育を進めてきたが、21年度からは信用事業も担当する複合渉外に切り替えて、JAに対する組合員の理解を得やすくしている」ともいう。
 そして3Q訪問活動は「推進」ではなく、組合員に対する「情報提供」活動として取り組んでいると述べた。
 表彰式では共済連の安田会長が開会あいさつで事業を取り巻く情勢について組織基盤の構造変化に加え生存保障ニーズの高まりなど市場の変化郵政民営化の見直しや、かんぽ生命の限度額引き上げなどの業容拡大3メガ損保の誕生など業界間の競争保険業界の再編と価格・チャネル競争の激化など、さらに厳しくなっていくと予想される――と報告した。

(写真)表彰状を受け取るJAあいち中央の石川専務(写真・左)


◆「口蹄疫」対策支援訴えも

JA全中・茂木守会長 さらに宮崎県内の口蹄疫で打撃を受けている農家とJAグループに対する見舞いを述べて、全国的な支援が相互扶助の観点からも非常に重要と訴えた。
 来賓あいさつでもJA全中の茂木守会長が「全国団体としても宮崎支援の要員派遣や募金活動など全国的な支援に取り組んでいる」と報告した。
 また茂木会長は昨秋のJA全国大会決議の実践初年度である今年はJAグループの組合員・役職員が一丸となって農業の復権と地域の再生に不退転の決意で取り組んでいかなければならないとした。
 さらにJA共済の3Q訪問活動の定着などに期待を表明した。
 このあと表彰式に移って安田会長が各部門別表彰の代表者らに表彰状や特別感謝状を次々に贈り、その栄誉を讃えて広い会場は拍手に包まれた。
仲間由紀恵さんと坂口憲二さんも祝福にかけつけた 表彰式に先立ち、JA共済のイメージキャラクターである女優の仲間由紀恵さんと、自動車共済「クルマスター」のイメージキャラクターで俳優の坂口憲二さんが壇上に登場。「受賞おめでとうございます」と祝辞を贈り、しばしのトークを楽しんだ。

(写真)
上:JA全中・茂木守会長
下:仲間由紀恵さんと坂口憲二さんも祝福にかけつけた

 


【開会あいさつ】 (概要)

「地域社会づくりに全力注ぐ」
JA共済連経営管理委員会 安田舜一郎会長

JA共済連経営管理委員会 安田舜一郎会長 平成21年度は景気回復の兆しが見えない中JAグループにとっては、基盤とする地域経済が深刻な打撃を受けており、農家戸数の減少や高齢化などの構造変化もあって大変厳しいものとなりました。 このような中、21年度の普及推進では、3か年計画の最終年度として「3Q訪問プロジェクト」を基軸とした取り組みを系統役職員が一丸となり、たゆまぬ努力と英知を結集していただいた結果、生命共済は全国目標を超える実績を挙績することができました。
 さらに医療系共済の件数については前年度を大きく上回る実績を挙績するとともに、建物更生共済および自動車・自賠責共済については前年度と同水準の実績を確保することができました。
 一方、21年度にお支払いした共済金は、満期共済金・事故共済金等をあわせて約3兆6895億円となり、組合員・利用者のお役に立つことができました。
 22年度はJA共済事業にとって新たな3か年計画の初年度になるとともに、JA共済にも適用される保険法の施行を受けた大変重要な年度です。組合員・利用者の視点に立った事業展開の一層の徹底を図るため組合員・利用者との100%コミュニケーションを目指すとともに、普及推進活動では「3Q訪問活動の定着と 生活全般に係る未保障・低保障分野の解消」、「新たな事業量目標設定・実績評価方式の導入とエリア戦略の拡大」に向けた取り組みを系統一体となって強力に進めていく必要があります。
 この1年、全国の系統役職員の力を結集し、「相互扶助」の理念のもと、組合員・利用者の信頼と期待に応え、「安心」と「満足」を提供することにより、豊かで安心して暮らすことができる地域社会づくりに全力を傾注してまいる所存です。

(写真)JA共済連経営管理委員会・安田舜一郎会長


【表彰組合】

 JA共済大賞=JAあいち中央(愛知)
 特別優績表彰=JAさいたま、JAいるまの(以上埼玉)、JA横浜、JAぎふ、JA大井川、JAとぴあ浜松(静岡)、JAあいち知多、JAあいち三河、あいち豊田、JA北河内、JA堺市(大阪)、JA兵庫六甲、JA兵庫西、JAたじま(兵庫)、JA奈良県、JA岡山市、JA周南(山口)JA福岡市東部、JA福岡市、JA福岡八女、JA沖縄県=合計21組合。
 さらに新契約優績表彰など。全共連会長表彰は延べ474JA。

(2010.05.24)