平成15年から毎年行っている同表彰は今年で8回目。内閣総理大臣賞をはじめ、各省の大臣賞など計11表彰が贈られる。
今年の農林水産大臣賞受賞者は「植物ウイルス病ワクチンの開発と製品化」に取り組んだ京都府農林水産技術センター生物資源研究センター長の小坂能尚氏と宇都宮大学教授の夏秋知英氏、(株)微生物科学研究所の3者。同センターがワクチンの作製手法を開発し、同大学で機能を分析、同研究所が製剤化するという連携によってワクチンの製品化に成功した事例が評価された。
開発された植物ワクチンはキュウリへのウイルス感染を防ぐ効果があり、薬効だけでなく人や環境への安全性も高く評価を受け、日本で初めて農薬登録されたものだ。今まで年間50億円以上のウイルスによる損失を受けていた全国のキュウリ産地の安定生産に貢献できると期待される。
表彰式は6月5日、京都市の国立京都国際会館で行う。