食中毒を引き起こす病原菌の腸管出血性大腸菌(O157、O26)とサルモネラ菌は動物の腸管内に生存し排出されるため、農業用水や堆肥を通じた農産物汚染が懸念される。
調査した野菜は年間出荷量が多く、サラダなど生食用に多く使われるレタス、キャベツ、トマト、キュウリと土と可食部の接触が多いネギの5品目。平成19年度と20年度の食中毒発生が多い初夏から秋にかけて、出荷量が全国6割の産地で行った。
収穫直後の野菜を調査したところ、糞便汚染の指標となっている大腸菌は一部から検出されたが前述の病原菌2種は検出されなかった。
収穫ほ場の土壌と水の調査では、一部から大腸菌の検出があったが野菜からの大腸菌検出との関連は見られなかった。そのためほ場段階での野菜の病原菌汚染の可能性は低いことがわかった。