大臣として最大の課題は「口蹄疫を抑えること」とし、「依然、感染拡大のリスクは高いが、ワクチン接種の効果はでてきたのではないかと思う」と述べた。自身に代わって農水副大臣に就任した篠原孝衆議院議員を、現地での対策本部長として10日から派遣した。
戸別所得補償制度は来年度から1兆円の予算規模での本格実施をするとし、畑作、畜酪、水産などにも広げていく考えを示した。財源は省内のムダ削減をさらに徹底して捻出する、とした。今年度から始まったコメのモデル事業の加入件数は5月末で55万件ほどだが、「これまで(生産調整に)参加してこなかった地域でも動きが出てきたことは大きい」と一定の成果をあげていると述べた。
21年産米の在庫や米価下落については、「戸別所得補償で需給が締まるので、今の段階では心配しなくてはいけないような状況ではない。米価が下がったから、コメを政府が買い入れようという気持ちはない」と述べた。
EPA・FTAについては「率先しなければいけないが、農業農村に影響を与えない限りでやっていきたい」と述べた。
【山田農水相略歴】
やまだ・まさひこ 1942年長崎県生まれ、66年早大第一法学部卒、72年山田正彦綜合法律事務所開設、93年衆議院議員初当選、2009年農水副大臣。衆議院5期当選。