政府の口蹄疫対策本部は5月19日に新たな防疫対策を決定し、そのなかで発生地点から10km圏内のすべての家畜にワクチンを接種することを決めた。ワクチン接種により口蹄疫ウイルスが牛や豚の体内で増殖し拡散することを抑えることが目的、接種後は殺処分することとされた。
ワクチン接種後に疑い例となった家畜もいるため、今回の口蹄疫発生で殺処分対象となった家畜は、6月18日発生の291例めまでで19万9293頭(牛:208戸・3万7102頭、豚:86戸・16万2174頭、山羊:6戸・9頭。羊:1戸・8頭)となっている。これらの患畜・疑似患畜は6月24日までに殺処分・埋却が完了した。
その後、ワクチン接種家畜の殺処分・埋却を進め、6月30日、都農町、川南町、高鍋町、新富町に残っていたワクチン接種家畜を処理したことによりすべての家畜の処分が完了した。
ワクチン接種し殺処分された頭数(接種後に疑似患畜とならなかかった家畜)は7万6756頭(牛3万854頭、豚4万5902頭)だった。これを合わせると、これまでに宮崎県では27万6049頭の家畜が殺処分・埋却されたことになる。
東国原・宮崎県知事は「対象となった畜産農家の方々の無念さや再開に向けた不安は言葉では言い尽くせないものがあると思うが、県民、県内外の方々の支援に心かから感謝する」趣旨のコメントを発表、「今一度気を引き締めていただき、一日も早い終息と復興を実現したい。ご協力を」と呼びかけた。