口蹄疫の影響で宮崎県など九州4件は加入申請期限を延長しているが、6月末時点で件数で131万9277件となった。
集落営農組織は1件とカウントされているため、山田農林水産大臣は、戸数では「150万戸ぐらいになっているのではないか」と同日の記者会見で話した。
この件数について「自治体、JA、水田協議会のみなさんの努力。また、農政事務所が個別訪問するなどかつてなく動いていただいた。一応の成果は出た」と評価した。
また、昨年、生産調整に参加した農家戸数は約120万戸となっており、それを上回る数となったことから「需給は締まっていくのではないかと考えている。(米の販売は)4月、5月とそれなりにはけている。価格は弱含みだがなんとか維持されていくのではないか」との見通しを示した。
農林水産省によると今後、経営形態別の加入申請状況や、加入面積についても集計をすすめる。
山田大臣は需給調整対策について「今は対策の考えはない」としたが、今後、面積が集計された段階で「何か対策があるかどうか、考えたいと思っている」と述べた。
21年度の水稲共済引き受け戸数は175万5763戸。このうち生産調整の実施参加割合は67.3%で推計で118万1800戸となっている。また、豊作分を区分出荷する集荷円滑化対策に加入し拠出金を支払ったのは84万2483戸となっている。今回の加入申請件数はこれらを上回った。
北海道では水稲共済加入数1万5872戸に対して、モデル対策の加入申請件数は2万7688件となった。これは北海道では地域の転作を全面的に引き受けたため水稲共済に加入していない生産者がいた事情がある。今回のモデル対策では生産者ごとに米の生産数量が配分されたことから加入申請者として積み上がったという。