農政・農協ニュース

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口蹄疫拡大の問題点指摘など 東京農大の情報誌に論文

 東京農業大学は月刊情報誌「新・実学ジャーナル」7・8月合同号を7月下旬発行した。

 山本孝史農学部教授の「口蹄疫拡大の要因を考える」など5つの論文や報告のほか人物紹介などがある。
 その中で山本教授は宮崎県での患畜処分が迅速でなかった問題について「わが国の畜産農家の中で全飼養動物を殺処分して自己の敷地内にすべて埋却できる農家がどれくらいあるであろうか」と次のように指摘した。
 「最大の問題は…埋却場所」であり、それは「2000年に口蹄疫が発生した時から各県家畜衛生担当者の最大の悩み」となっていて、当時から国に「要望されていた」とした。
 さらに次のようにも指摘した。「2000年の発生は中国から輸入された稲わらによりウイルスが持ち込まれたと推測されている。瑞穂の国が稲わらを輸入しなければならないという現状は、家畜防疫の観点からも打破しなければならない。また一方国家の危機管理の観点からは、生物兵器としてこれほど技術を必要とせず一国を混乱に陥れることができる恐るべきものはない、ということも認識しておくべきであろう」。

(2010.07.21)