発展途上国の森林が減少し、劣化することによって排出される二酸化炭素は、人為的な排出量全体の約2割を占めており、その抑制は喫緊の課題だ。
英文による「途上国での森林減少・劣化からの排出削減」の頭文字がREDD。
昨年末のCОP15のコペンハーゲン合意は排出削減に取り組む体制を早急に整備する必要があると強調した。 これを受けて森林総研は地球温暖化に立ち向かう課題にREDDをプラスする体制として7月1日に同センターを開設した。
今後、センターは、熱帯林の観測体制を充実させ、わが国が主導してその二酸化炭素の吸・排出量の科学的算定手法を確立する。また技術者の育成や、民間レベルの森林保全・造成を支援するなどの総合的な技術拠点として活動する。
途上国側からは、森林保全に加えて、生物多様性の保全や地域経済発展への貢献面でも期待されている。
設立記念式典は15時から開かれ、天野正博早稲田大学教授の記念講演などがある。
問合せ先はREDD研究開発センターTEL029-829-8212