【葉いもち】
発生は、東北の一部地域で「多い」または「やや多い」、北海道、甲信、東海、近畿、中国および北九州の一部地域で「やや多い」と予想される。
葉いもちの初発生時期の遅延や発病程度の低下などを期待した育苗箱施用剤が普及しているが、残効期間に留意の上、本田の状況をよく把握して必要に応じて補完防除を。
また発生が多く、上位葉に葉いもちの病斑が見られる場合は穂いもちの発生が懸念されるので穂ばらみ期と穂ぞろい期に薬剤防除の実施を。
【紋枯病】
発生は、北陸の一部で「多い」、北東北及び近畿の一部で「やや多い」と予想される。
前年に発病が多かった場合は、多発の可能性がある。本病は病勢が少しずつ進むため、発生がある程度認められてからでも薬剤防除が可能。
穂ばらみ期から出穂期に発生を認めた場合は、発生状況に注意して適期に薬剤防除を。多発時や出穂期以降に病勢の進展が懸念される場合は、穂ぞろい期ごろの追加防除を。
【ニカメイガ】
発生は、北陸と近畿の一部で「多い」、北海道の一部で「やや多い」と予想される。
局所的に多発する場合があるので発生状況に応じて薬剤防除を。【イチモンジセセリ】 東海の一部で「多い」または「やや多い」、関東および中国の一部で「やや多い」と予想される。
幼虫は葉をつづりあわせるので薬剤がかかりにくくなる。幼虫の早期発見に努め、適期に薬剤防除を。
【フタオビコヤガ】
北陸の一部で「多い」、東北、南関東、東海、近畿及び中国の一部で「やや多い」。 幼虫の早期発見に努め適期の薬剤防除を。
【コブノメイガ】
九州の一部で「多い」または「やや多い」、東海、近畿、中国及び四国の一部で「やや多い」。
本田での発生状況を把握し、都道府県病害虫防除所が発表する発生予察情報を参考に若齢幼虫期をとらえた薬剤防除の実施を。
【セジロウンカ】
東海、近畿、中国及び四国の一部で「多い」または「やや多い」、関東及び九州の一部で「やや多い」。 本田を観察し、株元に褐色の点またはすじ状の傷(産卵痕)が目立ち、成虫と幼虫の発生が多く見られる場合は都道府県病害虫防除所が発表する発生予察情報で防除適期を確認し、薬剤防除を。
【トビイロウンカ】 九州の一部で「多い」または「やや多い」、中国及び四国の一部で「やや多い」。 水田に侵入後、急激な密度上昇により被害を起こす。株元に成虫や幼虫を確認したら発生予察情報で防除適期を確認し薬剤防除を。また今後の飛来情報に留意すること。
【斑点米カメムシ類】
東海の一部で「多い」、北東北及び四国の一部で「多い」または「やや多い」、北海道、関東及び中国の一部で「やや多い」。
本害虫の防除は休耕田、畦畔及び水田周辺の雑草管理が基本。出穂期の10日前までに本田周辺の草刈終了を。出穂期直前の草刈は本害虫の本田への飛び込みを助長し、被害を増加させる恐れがある。 本害虫は発生種が地域によって異なるため発生予察情報で適期を確認し、薬剤防除をすること。