主催はJA全中と昭和女子大学。パネルディスカッションのほか子どもたちも参加できる食のワークショップも開かれた。
板東眞理子・昭和女子大学長は記念講演し「地域、コミュニティとのつながりを回復し共同体を維持するためにも食は大事」と強調、子どもたちが生きていくうえで食は「自分に協力してくれる人、支えてくれる人を確認する場」とその大切さを訴えた。
「毎日、手づくりの100点満点でなくていい」として、大事なことは「社会的存在としての命は、言葉、習慣など人から教わって育まれるもの」であり「(親の)思いや価値を伝える機会。心を伝える食」として考えてほしい、などと話した。
パネルディスカッションでは元サッカー日本代表で法大サッカー部監督の水沼貴史さんやJA埼玉県女性組織連絡協議会フレッシュミズ部会部長の小林町子さん、昭和女子大専任講師の中村徳子さんらが、人の成長と食をテーマに話し合った。
チンパンジーと人間の比較研究をしている中村講師は「ヒトのみが食卓を囲む動物である」ことを強調したほか、水沼さんは「コミュニケーションなくしてスポーツは成り立たない」と食を通じてコミュニケーション能力を養うことの重要性を訴えた。
また、小林さんは、学校や地域との連携で農業やそれに関係する地域の文化、技術を通じて食と農の情報発信をしていく活動の大切さを話した。
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上:人の成長と食をテーマにしたパネルディスカッション
中:講演する板東眞理子・昭和女子大学長
下:来場者も参加