◆自家消費野菜は最も安全性に説得力のある商品だ
今村 中村さんは小さい体で、はちきれんほどの知恵とエネルギーを持ってますね。随分色んな活動をやられていますが、「はちきんの店」を興されたきっかけはなんだったのでしょう。
中村 昭和50年代の『家の光』で50万円自給運動がありました。その延長線上の活動として家庭菜園コンクールを実施し、どの家にもキレイな菜園があったけど、女性部の人たちは「結局食べ切れなくて捨てちゃう」と言うんで、これは商売になるなとピンと感じました。一方で当時、農家のお母さんたちは自由にお金を使えない時代で、なんとか彼女らのへそくりを作ってあげたかった。ただし、余りモノの野菜をお金に替えたいというより、自家消費用に農薬や化学肥料をあまり使わない安全性に説得力のある農作物を商品化したいというのが目的です。
今村 自分や子ども、孫も食べてますよ、というのは最大の説得になりますね。
中村 最初、組合長には「まかりならん」と反対されましたが、女性部の人たちに毎日組合長室に直談判しに行ってもらって、なんとか了承してもらいました・・・。
(続きは シリーズ・JAは地域の生命線 で。)