セミナーには各協同組合・協同会社の中堅職員約30人が参加。テーマについて学習し、グループ討議で協同組合が抱える問題の解決方法を共有しながら交流を図ることが目的だ。
1日目には石田正昭・三重大学大学院教授が同セミナーのテーマについて基調講義を行った。
石田教授は北京で9月5日に開催された国際協同組合同盟(ICA)の第9回アジア太平洋地域総会での講演内容をもとに「協同組合」についての考えを述べた。
協同組合の目的は組合員や地域住民の「幸せづくり」と提起し、「自分の幸せづくりからはじまり、みんなの幸せづくりに手を組むのが協同組合」とした。そのためには「雇用、健康、福祉、環境について何をすべきかを考えること」、また「協同組合の中の協同、協同組合間の協同、地域社会・住民との協同をどう強めていくかが重要なこと」だとして地域社会をベースに協同組合の役割を発揮するおかやまコープ、JAいずも、佐久浅間病院の取り組みを紹介した。
講演の最後に「教育活動が重要な課題。組合員と一緒になって考えられる職員づくりをめざすべき。職員・組合員に勉強せざるを得ない環境を作ることで組織を強くしていくことが必要だ」と述べた。
研修はその後のグループ討議で課題を共有し、2日目には討議を行って解決策を集約、最終日のプレゼンテーションで幕を閉じる。