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公庫の「農業改良資金」融資スタート すでに一億円余が決定

 日本政策金融公庫農林水産事業は農業改良資金の融資を10月1日から開始し、18日現在で6件、1億400万円の融資を決定した。

 農業改良資金は無利子の制度資金で、農産物の加工や販売を始めたり、新規の作物や技術を導入するなどの場合、農業者のチャレンジを資金面から支援する制度。
 創設は昭和31年で都道府県が融資していたが、10月からは同公庫が取り扱っている。
 融資相談は公庫の各支店のほか委託金融機関(594)と各都道府県でも受け付けており、現在、全国で約200件の借り入れ相談がある。 公庫が決定した最近の融資事例から借り入れ目的の特徴などを見ると……。
 …露地野菜の生産・加工・販売をしている法人が凍結工程の能力を増強するため急速冷凍庫を設置。
 …花と野菜の苗を生産している施設園芸経営の個人が規模拡大に際し耐久性と透過性などに優れた種苗ハウスを建設。
 …肉用牛経営の個人が労働時間の削減とともに飼料の品質を均一にするためコンプリートフィーダーを導入。
 このほか稲作農家が経営多角化を図ってイチゴ栽培ハウスを建設するための資金を借りるなどの事例がある。

(2010.10.22)