農政・農協ニュース

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異業種が連携して商品開発 パルシステムが「食料自給推進協議会」設立

 パルシステム生協連は11月2日に福岡県筑後市のホテルで、「北部九州食料自給推進協議会」の調印式および設立総会を開催する。

 この協議会は、地域で生産される資源を有効に活用することで、地域を活性化させ、食料自給率向上へつなげるモデル構築を目的に設立される。
 具体的には、農業・畜産業・食品加工業・流通業の各分野が得意分野で連携し、産地で生産される農畜産品の加工商品開発や、食品副産物の堆肥化、飼料化など資源循環型農業の構築をめざしていく。
 今回、この協議会に参加するのは、パルシステムの産直産地であるJAふくおか八女と(株)すすき牧場、食品メーカーおよび流通企業の平田産業(有)、(株)マルハニチロ畜産にパルシステム。
 産地と加工メーカー、流通会社、生協が連携することで、産地の生産品を加工食品として開発し、消費者である生協組合員に届ける一貫したフードシステムを確立したいとパルシステムでは考えている。
 また、平田産業で発生するナタネかすをすすき牧場で飼料に、牧場で発生するふんをJAふくおか八女で堆肥として使い、JAで生産するナタネを平田産業のナタネ油原料にする―、といった地域内での資源循環も期待されている。
 パルシステムでは、米、野菜、畜産、酪農、漁業などを総合的に含む地域を拠点化し、食料自給率向上に向けた加工品および加工原料生産のモデル的提携事業を推進していくことを考えているが、今回がその初めての試みとなる。これに次ぐものとして、北海道地域でも検討がすすめられているという。
 11月2日の調印式および設立総会は、15時〜筑後市のホテル樋口軒で行われ、鈴木宣弘東京大学教授の記念講演も行われる。

(2010.10.25)