農政・農協ニュース

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総資産額は過去最高の5200億円  JA全国共済会

 JA役職員の退職金財源の積み立て事業を行う(財)全国農業協同組合役職員共済会(JA全国共済会)は、11月5日に開いた理事会・評議員会で平成22年度上期仮決算を承認した。

 JAの剰余金にあたる一般正味財産の上期増加額は15億円で、前年度上半期の9億円(諸準備金繰入前)を大きく上回った。
 給付還元利率は役職員の退職金財源を非課税で積み立てる「制度」で1.10%、個人の財産形成などを目的に積み立てる「施設」で1.25%となっており、下期も同利率を適用するとした。
 総資産額は過去最高額の5200億円となり、3月末からは23億円増加し初めて前年度末資産額を上回る結果となった。
 JAの加入率は前年度比+0.4ポイントの91.2%で、「施設」・「制度」100%加入県は20県となっている。新規加入団体は「施設」・「制度」合わせて19団体で(前年同期比10団体増)、新規加入者数は6166人(同1032人増)、加入・増口数は161万8000口(同47万5000口増)となり、いずれも前年同期実績を上回った。
 退職金原資積み立てによる加入団体の節税額は41億円(9月末時点)で、新規加入・増口による節税額は約1.9億円となった。
 資産運用の87.3%を占める有価証券は99.2%がA格以上で、前年同期比から0.5ポイント増加した。
 また今回「公益法人制度改革」に向けての動きが承認事項としてあがった。昨年開いた理事会・評議員会で23年度税制改正要望実現後に「一般財団法人」への移行を決め、同じ事業を行う団体で「特退共実施団体協議会」を組織して政府に呼びかけと要望の提出を行ってきた。
 しかし移行期限が迫る中、政府の審議を待っての移行は難しいとして要望の実現を前倒しして23年度中に「一般財団法人」への移行申請に取り組むことを決めた。
 今後の課題は「契約口数拡大運動3ヶ年計画」の最終年度であることから、目標に向けた活用の促進と、同会事業への変化しつつある環境をふまえた第2次3ヶ年計画の策定などをあげた。

(2010.11.08)