農政・農協ニュース

農政・農協ニュース

一覧に戻る

下期の景気は軽微ながら調整局面へ 農中総研の経済見通し

 農林中金総合研究所は2010〜12年度の経済見通しを11月18日発表した。

 国内景気は昨年春から持ち直し基調を続けてきたが、ここにきて消費刺激策の終了に伴う反動減と、世界経済の回復テンポ鈍化や、急激に進んだ円高による輸出減速などを受けて足踏み状態に陥っている―とした。
 当面は自動車、家電製品などの耐久財を中心に消費の落ち込みが考えられるほか、11年半ばまで世界経済の成長減速が続くことに伴う輸出低迷などから、今年度下期にかけて国内景気は軽い調整局面を迎えることになるだろうという。
 一方、日銀は10月にゼロ金利容認などからなる「包括緩和策」を導入し、11年度内のデフレ脱却に向けた努力をしてきた。しかし大きくかい離したマクロ的な需給ギャップを解消するほど力強い成長は期待できないため、12年度についても物価下落状態は残るものと見込んだ。
 今後とも日銀に対してはさらなる緩和措置が求められるものと予想される。
 実質GDP成長率は10年度が2%で3年ぶりにプラス成長になると予測した。11年度は1%、12年度は2.4%と予測した。

(2010.11.19)