◆生存保障ニーズに応え新契約件数が50%伸長
それによると、生命共済の新契約高は、生存保障ニーズに応えた新仕組みの医療共済が53万8000件と好調に推移していることから、件数は前年同期より50%増しの122万6000件となっている。
保障共済金額では、契約が医療共済など生存保障ニーズへシフトしていることから、前年同期より減少し、6兆2966億円(前年同期比77.3%)となっている。
しかし、契約者からの共済掛金受入額は、積立型終身共済の伸長による一時払掛金の増加などにより、前年同期より1477億円増加の1兆1920億円(同114.2%)となっている。
その他では、建物更生共済の新契約高は、保障共済金額が6兆4997億円(同91.7%)と前年同期を下回っているが、共済掛金受入額は前年同期より2億円増加の1310億円となっている。年金共済は件数が10万3000件(同99.1%)、年金額が640億円(同90.5%)と前年同期を下回っているが、最終的には前年度並は確保できるとJA共済連ではみている。
生命共済と建物更生共済合計の保有契約高は、前年度末より5兆6825億円減の314兆6391億円となっている。
また、自動車共済は契約件数413万8000件(同99.9%)、共済掛金受入額1559億円(同100.4%)と堅調に推移している。
◆堅実な経営基盤を引き続き確保
主要な収支状況は次のようになっており、引き続き、堅調な経営基盤を確保している。
受入共済掛金は、生命共済の業績でみたように積立型終身共済の新契約の増加に伴う一時払掛金の増加などから、前年同期より1478億円増の3兆2717億円(同104.7%)。一方、支払共済金は、生命共済や建物更生共済の満期共済金が減少したこともあり、前年同期より370億円減少し、2兆120億円(同98.2%)となった。
総資産は、前年度末より7934億円増の45兆4567億円(同101.8%)。うち運用資産は、前年度末より7215億円増の43兆4388億円(同101.7%)となっている。
そして、基礎利益は利差損の減少などによって前年同期より16億円増の2315億円となっている。
また支払余力(ソルベンシー・マージン)も、諸準備金の増加などで支払余力の総額が増加したことと、再保険の担保額の増加などにより巨大災害リスクが減少したことなどによって、前年度末より47.7ポイント増の1000.4%となっている。