要望では、今年3月に閣議決定された新しい食料・農業・農村基本計画の内容を具体化・深化し、生産者の所得増大と経営安定のための政策確立に向けた十分な予算確保を求めた。
来年度から畑作も補償対象となる戸別所得補償制度については、交付金を2200億円増やし4200億円を要望。さらに甘味資源についても、戸別所得補償制度移行緊急対策として222億円を新たに求めた。
畜産・酪農関係予算では、飼料価格の高騰、販売価格の低迷、口蹄疫など伝染病の発生などで農畜産業振興機構の畜産関連財源が枯渇していることを踏まえて、一般予算を今年度より300億円増やし1025億円とし、万全な支援対策を講じるよう求めた。また、新たに口蹄疫総合対策費として14億円も要望した。
そのほか環境保全型農業直接支援対策として48億円、地域農業を担う経営体育成・確保推進事業として4億5000万円などを新たに要望。
総額は今年度予算より2852億円多い1兆4577億円(一般予算含む)だった。
茂木会長は「米価下落の問題や税制改正など、山積している当面の農政課題について」鹿野農水相と同席した篠原隆農水副大臣に要請し、鹿野農水相は「十分に配慮しながら検討する」と述べた。
要請活動には、全農の永田正利経営管理委員会会長、全共連の安田舜一郎経営管理委員会会長、農林中金の河野良雄代表理事理事長、全中水田農業対策委員会委員長で佐賀県中央会の中野吉實会長らJAグループ各連トップが参加した。
(写真)
上:要望書を鹿野大臣に手渡す茂木会長
下:(左奥から)中野・佐賀県中央会会長、茂木・全中会長、永田・全農経営管理委員会会長、安田・全共連経営管理委員会会長、河野・農林中金代表理事理事長(手前)鹿野農水大臣