開会のあいさつでJA全中の伊藤澄一常務からもTPP問題について「農業以外の分野にも声をかけて分析を進め、悔いのない議論と選択をすることが我々の責任。これは農業の多面的価値や地域の生活を守っていくことに直結する地域の問題だと思う。みなさんもぜひ議論に参加してほしい」との訴えがあった。
申し合わせの内容は以下の通り。来年1月に開くJA全国女性大会で改めてTPP交渉参加への断固阻止を決議し、共通の思いを再確認する。
(写真)全国からJAの理事や経営管理委員など約260人が参加した(写真は1日目の会場)
◆TPP交渉参加を断固阻止していくための緊急申し合わせ(一部省略)
TPPは、原則として例外を認めない貿易自由化協定であり、アメリカやオーストラリアなど世界最大の農産物輸出国が参加を表明しており、万が一このまま締結する事態となれば、日本の農業・農村は壊滅的な打撃を受けることは明らかです。また、農業・農村の問題のみならず、この国のあり方にもかかわる多くの重要な課題を含んでいるにもかかわらず、国民参加の議論がなされないまま拙速な結論が出されかねない状況にあります。
果たして、国内農業や多面的機能を犠牲にして「未来を拓く」ことはできるでしょうか? また、「強い経済」のみを優先して、誰がこのかけがえのない美しい国土を守るのでしょうか? 私たちは、一国民として、一農業者として、政府のこのような姿勢に対し、強い憤りと危機感を覚えずにはいられません。交渉参加は断固阻止していかなければなりません。
その一方で、この協定の持つ危険性が多くの国民に十分理解されていないことに対する危惧も感じています。
本日ここに集まった私たちは、わが国の「食と農」を支えているとの自負のもと、自ら先頭に立って、組合員や地域住民とともに積極的な学習活動に取り組むなど、TPP交渉への参加を断固阻止していくための活動を強化していくこととします。
平成22年12月8日
全国JA女性理事等研修会参加者一同