研修は毎月1回の開催。2年間100時間のプログラムの中には、栽培や農業経営だけでなく、地域における農協の役割、農協の歴史、農協人としての心構えなどを教授する「農協」講座があるのが特徴だ。
地域農業を守るため、農協という協同体の中で地域と一体になった組織活動をする農業者が必要だとの考えで始まった。
第1期生は20代、30代のリンゴ生産者の後継者を中心に38人(うち女性2人)が受講。繁忙期には夜遅くの座学研修もあったが、出席率は常に8割を越えた。
西澤幸清組合長は閉講式で「みなさんは農業後継者というばかりでなく、“農協”の後継者だ。将来、みなさんの中から総代や農協役員が生まれて農協をけん引してほしい」と激励した。
受講生の中には農協ができた経緯を知らない若者もあり、農協史の講義で「感動した」という意見も出た。そのほか2年間の思い出を「幅広い知識を得られた」「多くの仲間と知り合えた」「県外研修で、東京都内の農産物流通や販売を目の当たりにできたのがよかった」などと述べている。
JAでは今春からの第2期生募集に向けて、第1期修了生たちをJAのリーダーとして育てるための継続的なフォロー研修の実施も含めた新たな計画を立てている。
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上:ほ場で実地研修をうける受講生ら
下:閉講式で西澤組合長より修了証書を受ける修了生