発生農場は出水市で約8600羽を飼養している採卵鶏農家。25日に85羽が死亡していることから県に通報があった。
簡易検査の結果、9羽中8羽でA型インフルエンザ陽性と診断され、26日未明、遺伝子検査でH5亜型と確認されたことから高病原性鳥インフルエンザ疑似患畜と確認した。
今後、当該農場の飼養鶏の殺処分と埋却・焼却を行うとともに、半径10km圏内を移動制限区域に設定した。
移動制限区域内には162戸の農場があり、525万羽が飼養されているという(採卵鶏104戸・345万羽、ブロイラー53戸・173万羽、種鶏4戸・7万羽、ダチョウ1戸・56羽)。 農場から2kmほどの距離にナベヅルからH5N1亜型のウイルスが検出された飛来地がある。ナベヅルから検出された昨年12月22日以降、鹿児島・熊本両県が周辺の飼養農場への立入検査をしていたが異常は発見されなかった。
感染拡大を防止するため発生農場周辺の消毒強化と主要道路に消毒ポイントを置く。また、農水省は緊急支援チーム、疫学調査チームを派遣する。
発生農場では23日と24日にも30羽づつ死亡していたという。農水省では異常があれば「速やかな通報を」と呼びかけている。
鹿野大臣は25日、「予測されていない事態も起こり得る。緊張感を持って取り組んでいきたい」などと指摘、各都道府県に対して早期通報などを徹底するよう改めて通知した。