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WTO交渉、7月実質合意をめざす―非公式閣僚会合

 1月29日、スイスのダボスでWTO(世界貿易機関)非公式閣僚会合が開かれた。会合には23か国の閣僚が参加、2011年中の終結に向けて7月までに実質合意をめざすことで認識が一致した。

 日本からは海江田経済産業大臣と篠原農水副大臣が出席した。出席国は主催国のスイス(アマン経済大臣)のほか、米国(カーク通商代表)、EU(デ・グフト貿易担当委員)、中国(陳商務部部長)、ブラジル(パトリオタ外務大臣)、インド(シャルマ商工大臣)、豪州(エマーソン貿易大臣)、カナダ(ローン国際貿易大臣)、韓国(キム通商交渉本部長)など。ラミーWTO事務局長、ウォーカー農業交渉議長も参加した。
 会合で篠原副大臣は世界各国の多様な農業の共存を可能とする貿易ルールづくりが必要、日本は世界最大の農産物純輸入国としてすでに最大限の柔軟性を発揮、最終合意するためには各国が抱える政治的に困難な問題をお互い理解し尊重し合ってすべての国が柔軟性を示すことが必要、などと主張した。
 会合の成果をアマン経済大臣は交渉失敗のコストは余りに大きい。2011年中に交渉を終結すべき。4月までに全分野の改訂文書をそろえ7月までに実質合意をめざす。各国閣僚が交渉官に権限を与え、二国間(バイ)・多数国間(プルリ)の協議を加速するよう指示すべき、今までに得られた成果を基礎としてギブ・アンド・テイクの議論を進める必要がある、などと総括した。
 また、篠原副大臣は非公式閣僚会合に先立って開かれたG10閣僚会合に出席。各国のセンシティビティに配慮した貿易ルールづくりのためにはG10の結束強化が重要だと発言。一致団結して今後の交渉に臨むことを確認した。

(2011.02.04)