調査は全国の20〜70代の主婦・単身男女約1300人を対象に、昨年11月15日〜20日の5日間、インターネットで実施した。
畜産物の消費行動調査は今年で3回目。
節約志向で安価なものを求める消費者の動向から、依然、不景気の継続が読み取れる。
◆「国産」より「低価格」
消費者の肉類の購入基準は「国産重視」から「低価格重視」へと移行している。
08年では「国産重視」の割合が57.7%で第1位だったが、09年には53.3%で2位に転じ、今年は51.0%で4位となった。
一方で08年は24.2%だった「低価格重視」が今年は58.4%で第2位となった。また、08年以降順位は変わらないものの「ブランド肉重視」の割合は年々減少している。
◆国産志向は弱まる
購入状況は「国産のみ」、「国産が多い」という国産志向が半数を超えているが、豚肉で「国産のみ」が0.7ポイント増えたこと以外は前年より減少した。
特に牛肉で「国産が多い」という人は前年から2.8ポイント減った。
逆に「外国産が多い」という人が前年に比べて各肉ともに増えているのも特徴だ。節約志向と外国産肉への不安感の弱まりがうかがえる。
◆外国産の信頼度増す
外国産肉を買う人が増えていることからもわかるように、外国産肉・加工品に対する消費者のマイナスイメージは08年の調査初年度より改善している。
全体的に安全面への不安は高いものの、米国産牛肉への「安全面への心配」は08年から19.4ポイントも改善。
これには輸入肉をめぐる事故・事件の影響が反映することから、アメリカ産牛肉や中国産冷凍ギョウザ事件の印象が薄れてきたことも一因にあるとしている。