同会は平成22年度、食料自給率向上や産直強化に向け新たに、▽政策提言▽交流政策▽産直加工原料▽産地点検、の4プロジェクトを立ち上げた。総会で香取政典代表幹事はこれらの活動をあげ、「TPPのあるなしに関係なく、農業も消費者も改革しなければならない」とあいさつした。
来賓としてパルシステム連合会の若森資朗理事長は、TPPを取り巻く世論について「なぜ、農業対産業のような構図になったかというと、これまで生産者と消費者が分断されてきた歴史があるからだ。この不毛な争いを超えて、食についてしっかり考えていきたい」と交渉参加への反対を宣言したほか、「低価格で即時的な利益追求をするのではなく、将来的な食のあり方を常に考えていきたい」と同会の経営方針について語った。同じく来賓でパルシステム協力会の三澤孝道会長も、「まさに同感。身が震える思いだ」とTPP反対を掲げるとともに、「もう一度原点に戻り、パルシステムが日本のためにどうしてもなければならない協同組合になるためにがんばりたい」と述べた。
記念フォーラムでは、「TPPに反対し、国内自給率を上げ、産直提携をもとに持続的な農業生産を進めよう!」と題し、適地適作の推進や農業振興と、国の安全と世界平和に貢献する自給率の向上に逆行する動きには断固反対する、などを盛り込んだ特別アピールを採択したほか、鶏卵、米、野菜、果物、畜産の各部会長が23年度に向けた決意表明を行った。
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左から香取代表幹事、若森理事長、三澤会長