教育課程219日間、総教育時間1572時間の職業訓練課程を修め、食肉加工の技術や販売などの実務を学んだ卒業生らは、それぞれ家業を継いだり、販売店などへの就職を決めた。
山中暁学校長は昨春宮崎県で起こった口蹄疫を例に出し、「(患畜を)処分する前に最高のエサを与えたという報を聞き、食肉産業に従事する者として命の橋渡しができないことを悔しく思い、改めて『いただきます』の意味を考えた。命の大切さと食肉を扱う姿勢を社会に出ても持ち続けてほしい」と述べ、卒業生1人ひとりに、「親父さんを超える男になれよ」「いつか福岡へ食べに行くからな」と激励の言葉を贈った。
卒業生代表で答辞を述べたのは学生長の工藤寛文さん。「今の自分があるのはこの学校の皆さんのおかげです」と感謝の言葉を述べた。
前日の卒業記念発表会でも「肉の部位の名前すら知らなかった」「親にすすめられて入学したが最初は後悔した」など入学当初の思い出を話すとともに、「最高の仲間にめぐり合えた」「自分のやりたいことが見つかった」と、1年間の学習の成果やこれからの進路に向けた決意、両親や同期生への感謝の気持ちを全卒業生が発表した。
◇
卒業生に贈られる表彰・褒章は次の通り(敬称略)。
【優秀賞】
▽農水省生産局長賞 寺崎輝(茨城)
▽群馬県知事賞 栗原秀典(群馬)
▽農畜産業振興機構理事長賞 名嘉真武虎(沖縄)
【技能賞】
▽群馬県職業能力開発協会長賞 菊田悠介(群馬)
【努力賞】
▽工藤寛文(北海道)
(写真)
上:学生長の工藤寛文さん(右)と山中校長
下:卒業を喜びあう第46期の卒業生たち