3月11日に発生した東北関東大震災で、被災地以外でも一部地域では、米が店頭で品薄になる状態が発生している。
この原因について鹿野農相はメッセージで「震災後の支援物資の輸送を優先していることに加え、道路渋滞や給油の不如意などを背景にした物流の混乱が原因と考えられる」と指摘した。
農水省が策定した米の需給の見通しによると今年6月末の民間在庫量は202万tの見込み。一方、昨年7月から今年6月末までの主食用の需要量見通しは811万tとなっている。単純計算で1カ月あたり67.6万tとなることから、6月末の民間在庫量202万tは約3カ月分となる。
このほかに、政府備蓄米が6月末で92万tの見込みとなっている。こうしたことから鹿野農相は「国内には十分な米があります」と国民に強調している。
今後は、円滑な供給が回復するよう農水省として流通業者などに出荷・販売の促進を強く指導していくとしており、「被災地への対応が喫緊を要していること」もふまえて、必要以上に買いだめを行わないよう冷静な消費行動をお願いしたい」と呼びかけている。