農政・農協ニュース

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風評被害の万全防止と補償を要請  JAグループ

 福島第一原発事故による放射能漏れによって国が定めた暫定基準値を超える放射性物質が福島、茨城両県の農畜産物から3月19日に検出された件で、JAグループは20日、政府と関係機関に対して、風評被害の万全の防止と補償を行うことなどを緊急に要請した。

 要請は「JAグループ東北関東大震災災害対策緊急中央本部」とした行った。
 今回の震災では食料不足解消のため、産地では懸命に農畜産物の安定供給と緊急出荷に努力しているが、放射能検出について「生産現場からは強い怒りと今後の生産・販売に対する懸念の声が上がっている」と強調、以下の内容を要請した。
政府・都道府県は消費者が安心して国産農畜産物を購入できるよう飲食摂取にかかる適切かつ正確な情報を消費者に対して徹底して提供し周知すること。
農畜産物の放射性物資の検査については基準や範囲、方法等をあらかじめ明確にして現場で混乱が生じないよう措置するとともに、原子力災害等による国産農畜産物にかかる連鎖的な風評被害を防止する万全の対策を講じること。
政府・都道府県は基準値を超過する農畜産物が検出された場合は、地域や品目の限定とその対応策を早急に決定のうえ、行政の責任において生産者、JA等に周知徹底すること。
出荷停止等の被害を受けた生産者や関係事業者に対して万全の補償を行うこと。風評被害が発生した場合は、価格下落等を含めその被害についても万全の補償を行うこと。
被災した地域においては再生産に向けて可及的速やかに復旧をすすめ土壌の安全宣言および安全確保を行うこと。

(2011.03.22)