TPP参加国であるニュージーランドでは、市民団体や労働組合が、TPPによって外国企業が国内農地への投資を増大することに危機感を抱き「国土をこれ以上、外国企業に売り渡すな」というキャンペーンを展開している。
さらに市民団体などは同国のジョン・キー首相に公開書簡を送り、「国民に公表できないような秘密交渉を進めてはならない」と主張。またTPPは▽気候変動や食料主権など、国民生活や地域社会の課題を解決しない危険性がある、▽議会の立法権の制限という民主主義の根幹を揺るがす可能性などを指摘しているという。
これらの動きを紹介するとともに、今回のレポートでは、東北関東大震災が発生し、そこからの復興こそが国家的課題である今、「安全と安心を最優先して国民を守る」国として再建するため、菅総理はTPP参加判断の先送りではなく、「TPP不参加」のメッセージをただちに発信すべきだ、と訴えている。