協議会では平成23年春野菜の見通しと福島原発での事故に伴う関連情報を報告した。
春野菜の見通しは次の通り。
【春キャベツ】
価格は4月まで堅調に推移。出荷量が増える5〜6月以降は平年並みかそれ以下に低下する見込み。
【タマネギ】
府県産の生育が順調であるため出荷量は前年を上回る見込み。5月以降、価格は現在より1割以上低下する可能性が高い。
【春ダイコン】
単収の増加で出荷量の増加を見込む。小売店での一本売の減少により価格は低下傾向で推移する見込み。
【春夏ニンジン】
徳島産から千葉産に切り替わる5月中旬から6月上旬にかけて一時的な品薄を見込む。価格は平年並みかやや高め。
【春ハクサイ】
作付面積が増加傾向にあるため出荷量は増える見込み。例年5月以降は販売量が減少することから価格は前年を下回る可能性。
【春レタス】
出荷量は平年並み。価格は出荷の集中で平年を1割以上下回る見込み。
◆放射性物質と影響を解説
協議会では会員から放射性物質と野菜への影響について正確な情報を求める意見があがったことから、環境科学技術研究所前理事長、現特別顧問の大桃洋一郎氏監修でQ&Aを作成した。内容は放射性物質や暫定規制値、野菜における放射性物質の動き、家庭での対応について。
野菜への影響については「放射性物質はまず野菜の表面に付着するため、結球しているキャベツやハクサイは外葉をむくことで大幅に減らせる」。調理時の対応では「野菜を洗う、煮る、あくぬきすることで放射性物質はかなり除去できる」などと解説している。