JAグループは、今回の東日本大震災の被災地域は、わが国有数の食料基地であるとして、農業の復興・再建が被災地域全体の復興・再建につながるものであるとしている。そのうえでこれまでの前例にとらわれず、大胆な対策を相当なスピード感をもって実行することが必要だと強調している。
第一次要請では、基本的な考え方として、経済的・精神的に深刻な状況に追い込まれている被災者すべてが希望と期待を持って復興に取り組めるよう「基本方針」を早急に策定し、政府による一元的な体制整備が必要であるとした。
また、復興・再建に向けては現状回復にとどまらず、「新しい活力ある地域づくり」に取り組み、そのなかで農業とそれを支えるJAを1つの核として位置づけるよう提唱している。
「新しい地域づくり」のイメージは、▽災害に強い農業・農村の基盤づくり、▽将来にわたって成長できる活力ある農業づくりと担い手の育成(農地の集約・規模拡大、先進技術の導入など)、▽被災地域の資源を最大限活用した農業・関連産業の発展、▽食料自給率向上を支える地域としての復活・発展、▽地域におけるライフラインとしてのJAの再建と役割発揮、などとしている。
そのほか基本的な考え方では▽原発事故災害の早期の終息、あらゆる損害と風評被害に対する早期の賠償と補償の実現、▽農業者を含む被災者の生活・経営再建に対する早急かつ万全な復旧対策の措置を強調している。