農政・農協ニュース

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韓国農協中央会の協力で灯油を供給 JA全農の震災対応

 JA全農は東日本大震災で影響を受けている事業の復旧に取り組んでいるが、燃料事業では韓国農協中央会の協力で灯油の供給体制を整えるなど、協同組合間連携による取り組みも実現している。

 JA全農によると、東北地区への石油供給量は4月7日時点で前年比93%まで回復。11日には仙台石油基地から、震災前の在庫を仮設配管による出荷で開始できた。
 また、韓国農協中央会が同国の現代精油社に手配していた灯油4000klを全農向けに振り向ける協力を進め、14日に金沢石油基地に入港した。全農はこれまで現代精油からの輸入実績はなかったが、韓国農協中央会の協力で実現した。
 そのほか、畜産事業では全国のくみあい飼料工場から東北地方への製品供給の応援を行うとともに、北日本くみあい飼料の八戸・石巻両工場の増産を進めている。4月末までに配合飼料需要の80%を供給する予定で、5月末までには花巻工場の部分復旧により100%を自社製品で供給することを予定している。
 被災地支援では、岩手・宮城・福島県本部の業務支援のため本所職員をのべ8名派遣。19日からは宮城県下JAの農業倉庫に積み上げた米袋のはい崩れを修復する作業のために5週間にわたってのべ200名を派遣する。
 JAグループは災害復興・再建義援金として100億円を積み立てることを決めたが、この基金に全農は21億円を拠出することを決めた。また、全農として積み立てている災害対策積立金48億円について、全額を取り崩し被災JAの救済にあてる方向で検討を進めている。

(2011.04.21)