現行の土地改良事業には、国の事業としては農地から除塩する事業がない。
今回の津波被害を受けた農地は6県(青森・岩手・宮城・福島・茨城・千葉)で合わせて2万3600haにのぼると推定されている。 これらの農地の除塩を国が行うように特例を措置するほか、市町村からの申請や農家などの同意徴収をしなくても、国または都道府県が災害復旧できるようにするとともに、区画整理についても国庫負担のかさ上げを行う。
これによって除塩事業や区画整理は、その事業費の9割を国が負担することになる。市町村が事業計画を作成し国に申請するという手続きを省くのは、被災地の自治体が当面、計画作成、申請業務などを行うことができないことを考慮したもの。
緊急に復旧を進めることによって、早期の営農再開をめざす。補正予算案ではこの事業に689億円を措置している。