水稲では、イネ縞葉枯ウイルスを媒介するヒメトビウンカの保毒虫率が高い地域や前年に同病が多発した地域での適期の防除を呼びかけている。また、田植え後、本田に放置された補植用取置き苗はいもち病の伝染源となるため早期除去を徹底すること。
麦にみられる赤かび病は適期を逃さず実施することが必要なため、麦の種類に応じて確実に防除を行う。
果樹では北東北の一部地域でカメムシ類の発生が「多い」と予想。例年カメムシ被害の多い園地や東日本大震災の影響などで園地管理が行えない地域の隣接園地では病害虫の発生に注意が必要だとしてきめ細かい観察が求められる。
野菜・花きの施設栽培では気温の上昇で施設を開放する機会が増えるため、病害虫の侵入や野外への飛び出しに注意する。特に施設内が過湿になると病害発生が助長されるため、雨水が入らないよう管理する。
作物別で発生が「多い」と予想される地域と病害虫は次の通り。
▽トマト・うどんこ病:北関東、アブラムシ類:南関東、アザミウマ類:北九州、コナジラミ類:四国
▽キュウリ・うどんこ病:北九州、アザミウマ類:関東、東海、北九州、コナジラミ類:南関東
▽ピーマン・アザミウマ類:北関東、アブラムシ類:四国
▽イチゴ・うどんこ病:北陸、灰色かび病:北陸、ハダニ類:北関東
重要な病害虫の多発が予測され、早めな防除が必要として4月19日以降注意報が出されたの地域と病害虫は次の通り。
▽福岡県:水稲・イネ縞葉枯病
▽北海道:水稲・いもち病
▽和歌山県:水稲・イネ縞葉枯病
▽北海道:オウトウ・灰星病
▽茨城県:小麦・赤かび病