同JAは3年計画として、県内最大の産地であるトマトやニンジン、大麦の規格外品を使った新商品の開発をめざしている。トマトの規格外品はこれまで安値で取引きされたり、農家から出荷されずにいた。規格外品を有効利用することで、農家の収入アップや規格品トマトの価格維持にもつながるといったメリットがある。
同JAは昨年、トマトを使った「マイルドカレー」が地域の特性を生かした食品に贈られる「優良ふるさと食品中央コンクール」でJA初となる農林水産大臣賞を受賞しており、今回もこれに続くものとして規格外品トマトを利用した新しいカレーを開発中だ。
一年を通して加工・製造するためには端境期のあるトマトが周年必要となるため、貯蔵施設の建設も考えているという。
また大麦の規格外品は麦茶の原料として流通しているものの単価が安い。付加価値をつけることで収益につなげたいと大麦を使ったシリアルやドリンクの開発に取り組んでいる。
(写真)認定書を受けとる西沢耕一組合長(右)
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3月1日に施行された6次産業化法に基づいて、農水省は6次産業化を推進する事業計画の申請を受け付けている。認定書の交付は今回が初めてで、同JAを含めて全国で230件が認定を受けた。また6月15日には東北地域の14件の認定が追加された。
認定者には農業改良資金(無利子融資)の償還期間延長などの特例、6次産業化プランナーによるアドバイスなどの支援が受けられる。