22年度(22年4月1日〜23年3月31日)事業は景気の持ち直しなどもあり回復基調で推移したが、3月11日の大震災による団体旅行や研修のキャンセルなどが相次ぎ、取扱高819億1300万円で前年比3%減、営業収益が119億3300万円で同7%減と減収減益だった。
◆国内減るも、海外、訪日が伸びる
旅行部門別では国内旅行が落ち込む一方、海外旅行、訪日旅行が伸びた。
国内旅行は取扱高682億7000万円で同5.1%減だった。宮崎県で発生した口蹄疫の影響、消費の減退、インターネットによる直販や低価格旅行の拡大による影響が大きかった。
海外旅行は116億1100万円で同7.9%増。前々年度は新型インフルエンザの流行で落ち込んだが、前年度はそういった阻害要因がなく、また為替相場が円高基調で推移したため伸びた。
訪日旅行は9億3600万円で同34.3%増と大きく伸びた。9月に上海駐在事務所を開設したことや、羽田空港の国際線拡充などの影響が大きかった。
同社は今後の課題として、「東日本大震災と原発事故による需要の減退と海外からの訪日旅行者の減少」を懸念している。
震災復興については、JAグループでは震災復興にむけてJA職員らがボランティア活動を行う「東日本大震災JAグループ支援隊」を支援するほか、7月から9月にかけて「がんばろう東北キャンペーン」を実施する予定。
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監査役の選任では、英修氏が退任し、新たに執行役員グリーンツーリズム事業本部長の稲葉薫氏が選任された。萬歳章氏(JA新潟中央会会長)、羽田正治氏(JA宮崎中央会会長)、土屋博氏(JA全中常務理事)の3人は再任。