例年、土壌改良や施肥改善の新技術などについて報告しているが、今年は東日本大震災と原発事故を受けて、土壌からの放射性物質除染や津波被害からの農地の修復などについての発表が多かった。
日本土壌協会の松本聰会長(東大名誉教授)は津波被害からの復旧について、「ヘドロは本来、海底の有機物や栄養素などが多く含まれているため除塩さえできれば肥沃な干拓地となるが、今回は重金属やオイルボールが含まれているのが問題だ」として、修復には1990年の湾岸戦争後に日本のプロジェクトチームがクウェートで実践した手法が参考になるだろうと述べた。
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講演する松本会長