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「がんばろう三唱」で団結を誓う畜産農家ら
福島第一原発事故による農作物や畜産などの出荷停止や販売価格の大幅な下落など、福島の生産者は今まで経験したことのない事態にさらされているが、国や地方行政の対応、東京電力の補償問題など政策の遅れが畜産農家を直撃している。一日でも早く、畜産農家の抱える問題や経営危機の実態を報告し、今後の対応について問題提起をしようと関係者らが集まった。
主催者代表として鈴木昭雄JA東西しらかわ組合長は、「原発事故から5カ月経つが、具体的な支援はまだ現場に届いていない。補償請求額の1%にも満たない47万円が届いただけだ。国と東電には農家の窮状が伝わっていない」と声を荒げ、団結して運動するよう呼びかけた。
決意表明は肥育、繁殖、酪農からそれぞれ1人ずつ計3人が行い、「無策の政府は信用ならない。このまま泣き寝入りしてたまるか」、「牛と農家を見殺しにするな」など、生産現場の切実な声、やり場のない思いなどを訴えた。
集会では、▽肉用牛の全頭検査▽出荷制限の早期解除に向けたルール設定と全頭買い上げ▽飼養管理と経営再建の支援、などを求める大会決議を満場一致で採択。生産農家、関係団体らが協力して一日も早い経営の立て直し、消費者への安全な農畜産物の安定供給、農家の生活安定、などの早期実現を誓った。
集会終了後は、福島県産の牛肉を試食し、安全性のアピールを行った。